電装品を車に取り付けるとき、多くの人が注目するのは「どこから電源を取るか?」という点です。
しかし、もう一つ大切なポイントがあるのをご存じでしょうか?
それが「アースの取り方」です。
アース(=マイナス側の接続)がしっかり取れていないと、
- 電装品が動かない
- 動作が不安定
- 誤作動を起こす
といったトラブルにつながります。
この記事では、アースの基本知識と正しい取り方を、DIY初心者でもわかりやすいように解説していきます。
アースってなに?|電気を“戻す”ための通り道
車の電気は、「バッテリーのプラス端子 → 電装品 → マイナス端子へ戻る」という流れで動いています。
この「戻る側」の接続がアースです。
家庭用のコンセントにはプラスとマイナスの2本が必要ですが、
車の場合はマイナス側を車体(金属)に流すことで、電気を戻す構造になっています。
つまり、アースとは「車体にマイナス側をつなぐこと」。
この接続がないと、いくら電源(プラス)を取っても電装品は動きません。
アースを取る場所は?|おすすめの3つのポイント
① 既存のアース線に相乗りする
- 純正配線にある既存のアース線にギボシなどで分岐する方法
- 動作確認済みのラインなので、安心して使える
② ボディのボルトに接続する(鉄部分)
- トランク裏・足元などの鉄製ボルトにクワ型端子で接続
- ネジを緩めて共締めするだけなので初心者にも簡単
- 接点に塗装がある場合はヤスリ等で剥がす必要あり
③ 電装品と同じ場所の近くで取る
- 配線を長く引き回す必要がなく、誤作動を防げる
- 電気の戻り道が近いと安定しやすい
やってはいけないアースの取り方
- 塗装面や樹脂パーツに接続する:電気が通らないのでNG
- シートボルトなど安全装置に干渉する場所に取る:車検NGや安全性の問題になる可能性あり
- 既存配線に無理にねじ込む・ねじ切る:ショートや故障の原因に
アース線の処理方法|端子は「クワ型」がおすすめ
アースをボルトに接続するなら、クワ型端子を使うのが定番です。
- 配線をむく
- クワ型端子に差し込む
- 圧着工具でかしめる
- 絶縁テープで保護する
工具や端子セットは、別記事「【はじめての圧着】クワ型端子・ギボシの使い方」で詳しく解説しています。
まとめ|「アースが取れてないと電気は動かない」
- アースは電気の“戻り道”
- 電源(プラス)をつなぐだけでは電装品は動かない
- アースは金属ボディや既存線に接続するのが基本
- 安定した動作のために、正しい場所を選んで確実に接続しよう
ちょっと地味だけど、とても大事な“アース”の話。
これを知っているかどうかで、DIYの成功率は大きく変わります。
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