「車を買うお金はなんとかなるけど、維持費っていくらかかるの?」
中古車を検討するとき、必ずと言っていいほど出てくるのがこの疑問です。
実際のところ、車の維持費は生活スタイルや車種によって大きく変わります。
このページでは、車を持つうえで実際にかかるお金のすべてを、分かりやすく図解・解説します。
そもそも“維持費”ってなに?意外と知られていない全体像

車を買うとき、「いくらで買えるか」は比較的わかりやすいものです。
しかし意外と見落とされがちなのが、「買った後にかかるお金=維持費」です。
この章では、そもそも“維持費”とは何か?という全体像から整理していきます。
維持費=毎月・毎年かかる「見えにくい出費」
「車を買う=お金がかかる」と思っていても、
“買った後”にかかるお金の全体像は意外と知られていません。
維持費とは、車を持ち続けるために定期的にかかるお金のこと。
毎月・毎年のように発生するため、長く乗るほど無視できない存在になります。
「購入費」との違いを整理しよう
項目 | 購入費 | 維持費 |
---|---|---|
一時的にかかる | 車両本体価格、登録料など | ー |
定期的にかかる | ー | 税金、車検、保険、ガソリン代など |
「車両価格が安ければお得」ではなく、維持費まで含めて考えるのが本当のコスパです。
中古車にかかる維持費の内訳をすべて解説

では実際に、車を維持するためにはどんなお金がかかるのでしょうか?
ここでは、税金や保険、ガソリン代から消耗品まで、ひとつずつ丁寧に内訳を見ていきます。
① 自動車税・重量税
- 毎年必ずかかる「自動車税」:排気量に応じて変わります
(軽なら1万円弱/普通車なら2~5万円) - 車検時にかかる「重量税」:年に1回ではなく2年に1度(重量によって異なる)
② 車検・法定点検費用
- 車検は2年に1回(軽自動車・普通車ともに)
- 工賃・整備費・部品代含めて、軽なら5~7万円、
普通車なら7~15万円程度が目安です
③ 任意保険・自賠責保険
- 自賠責は固定額(車検時にセットで支払う)
- 任意保険は等級・年齢・補償内容で大きく変動(月3,000〜10,000円程度)
④ 駐車場代・ガソリン代
- 都市部では駐車場代が大きな負担に(1万円〜3万円/月)
- ガソリン代は走行距離に応じて。
例:月1,000km × 15km/L × 160円/L ≒ 約10,600円
⑤ タイヤ・オイルなど消耗品交換
- オイル交換:3,000〜6,000円(3〜6ヶ月に1回)
- タイヤ交換:2〜6万円(車種や本数による)
⑥ 故障修理・部品交換など突発費用
- 中古車に乗るうえで最も読めない部分
- 年間で1〜3万円の“予備費”を確保しておくと安心
どれくらいかかる?維持費の月額シミュレーション

「維持費の内訳はわかったけど、結局いくらかかるの?」
そんな疑問にお答えするために、実際の車種を想定した月額換算例をご紹介します。
軽自動車の場合(例:ダイハツ ムーヴ)
項目 | 月額目安 |
---|---|
自動車税/重量税 | 約1,000円換算 |
車検費用(2年で分割) | 約3,000円 |
任意保険 | 約4,000円 |
ガソリン代(10km/L・月500km) | 約8,000円 |
合計 | 約16,000円/月 |
コンパクトカーの場合(例:フィット)
→ 約20,000〜23,000円/月
ミニバンの場合(例:セレナ)
→ 約25,000〜30,000円/月
新車 vs 中古車で差が出るポイントはここ!
- 新車は整備費用が少なく、故障のリスクが低い
- 中古車は購入費が安い反面、突発修理の備えが必要
維持費を節約するためにできること

車を持つ以上、まったくお金がかからないということはありません。
しかし、ちょっとした工夫や考え方の違いで月々の出費は驚くほど変わってきます。
保険料を見直す
- 補償内容が過剰すぎないかチェック
- ダイレクト型保険(ネット保険)は安く済むことも
DIYや整備工場を使い分ける
- オイル交換やバッテリー交換はDIYで節約可能
- 車検はディーラーではなく認証工場でOKなケースも多い
燃費と走り方でガソリン代が変わる?
- 急加速を避けるだけで燃費改善
- タイヤ空気圧のチェックだけでも効果あり!
「必要なところにだけお金をかける」考え方
- 見た目より“安全・信頼性”に優先投資
- 全部新品じゃなくていい、上手に「持たせる」力が大切
まとめ|維持費を知れば、無理のないカーライフが始まる

ここまで読んで、「意外となんとかなるかも」と思えた方もいるかもしれません。
大切なのは、感覚ではなく「数字」で把握すること。
正しい知識が、無理のないカーライフへの第一歩です。
「車は高い」は誤解かもしれない
- 購入費だけで判断していたら、もったいない
- 維持費まで含めた“月額感覚”で見れば、1〜2万円でカーライフは叶う
正しい知識と見通しがあれば、“買わない理由”が変わる
維持費が見えると、車選びの基準も変わります。
「安心して維持できる車」こそが、あなたの“最適な1台”です。
補足:この記事で紹介した金額の根拠について
本記事の費用目安は、以下のような一般的な実勢価格・制度データをもとに構成しています。
- 自動車税:軽自動車で年10,800円、普通車は排気量別(例:1.5Lで30,500円)
- 車検:整備内容によって差がありますが、軽で5〜7万円、普通車で7〜15万円が目安
- 任意保険:年齢や等級により差がありますが、月3,000〜10,000円で試算
- ガソリン代:160円/L×走行距離×燃費で計算
- 整備費:突発的な修理に備え、年間1〜3万円の予備費を想定
なお、本記事では「10年落ち・10万km前後の中古車」に乗るケースを前提としています。
実際の維持費は車種や使用環境によって変動しますので、あくまで目安としてご覧ください。
次の記事では、支払総額を50万円以下で納める具体的な方法を紹介しています。
是非こちらもご覧ください。
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