とある1人のカーライフストーリー。
このシリーズは筆者や筆者の周りの人の話を軸に、若干アレンジを加えています。
ストーリー本文には、主人公が考えたことや調べた情報に関するリンクがさりげなく含まれています。
ぜひ併せてチェックしてみてくださいね。
半分フィクション、半分ノンフィクションのストーリー。
是非お楽しみください。
「車を持ちたい」って、そんなに軽い話じゃない
車があると便利。
でも、買ったらお金がかかるし、維持も大変そう。
そもそも本当に必要なのか、自信が持てない。
そんな風に、心のどこかで引っかかっていたことはありませんか?
実は私自身、15年もの間、車を持たない生活を続けていました。
でもある日、ふと気づいたんです。
「ああ、やっぱり車っていいな」って。
このページでは、私が車を持つまでに通った「7つの迷い」を、
ひとつの物語としてお届けします。
情報だけじゃなく、感情の揺れや考え方の変化も、正直に書きました。
もしかするとあなたも、どこかで同じような気持ちになったことがあるかもしれません。
そんな“もうひとりのあなた”に向けて――
このストーリーを贈ります。
Scene 1|車なんてなくても…そう思っていた

「まあ、なくても生活できるしな」
それが、私の口癖だった。
電車とバスを使えば、都内の移動はなんとかなる。
買い物はネットスーパーや自転車で済むし、
【休日にちょっと出かけたいときはカーシェアもある。】
むしろ「車なんて持ったら、維持費で苦しむだけだ」と思っていた。
でも、ある日街を歩いているときに、昔乗っていたのと同じ車種を見つけた。
「このままで、いいのかな?」
昔は車が好きだった。
寝ても覚めても車のことばかり考えていた。
休日は車のメンテナンスやカスタマイズ。
そんなアツい気持ちはすっかり忘れていた。
夜、気が向いたときに鍵と財布、携帯だけを持って車に乗り込む。
「どこに行こうか」なんて、考える前に走り出していた。
エンジンを掛け、夜の郊外へドライブ――
一人っきりの時間、知らない風景。
この時間が心の安らぎになる。
この時間が自分を見つめなおす時間になる。
この時間が自分の成長に繋がる。
キャンプに行きたくなったとき、雨の日の買い物、重たい荷物、親の送り迎え――
“あったら便利”な気持ちが“居ないと不自然な相棒”に変わっていった。
そして何より、移動の自由が欲しかった。
時間や天候や電車の混雑に縛られず、自分の意思で動ける手段。
それが「車」だった。
そんな想いが、心の奥で静かに、でも確かに芽を出していた。
Scene 2|欲しい。でも、お金がない

「よし、車を買おう!」
……そう思ってすぐに、現実が突きつけられた。
「あれ? 車って……こんなにお金かかるの?」
車を持っていたのははるか昔のこと。
どんなお金が必要か、すっかり忘れていた。
車両本体価格だけじゃない。
税金、保険、車検、整備、ガソリン代――
しかも当時の私は、独立したばかりの個人事業主。
銀行口座の残高は心もとない。ローン審査に通る自信もない。
「買ったはいいけど、維持できなかったらどうしよう」
そんな不安ばかりが膨らんでいった。
でもそんな安い車で大丈夫か?
安い車は古いし過走行。
事故車もあると聞く。
安い車はすぐに壊れてしまうのでは?
ネットで「安い車」と検索してみた。
たくさん出てくる安い車。
でも、安ければ安いほど、逆に怖い。
「事故車? すぐ壊れるんじゃ?」
情報が錯綜して、ますます身動きが取れなくなる。
「やっぱり諦めたほうがいいのかな……」
そう思ったとき、ふと気づいた。
車を買うことばかり考えてたけど、
どんなカーライフを送りたいのかは全然考えてなかったな。
車は持ってるだけでワクワク出来る存在。
メンテナンスだって俺にとっては息抜きになる。
深夜のドライブは自分を見つめなおす時間。
お金がないからこそ、賢く選ぶ必要がある。
そして、無理のない範囲で“自分の満足”を得る工夫が大事なんだと、
少しずつ考え方が変わっていった。
欲しい気持ちはある。
でも、お金が不安。
それでも、諦めたくなかった。
その想いが、「お気楽カーライフ」への第一歩になった。
Scene 3|中古車って…正直こわい

安い車が欲しい。だけど、安すぎる車は、逆にこわい。
そんなジレンマを感じていた。
ネットで「50万円 中古車」で検索すると、たくさんヒットする。
でも、写真だけじゃ状態なんてわからない。
「こんなに安くて大丈夫なの?」
「走行距離15万kmって平気?」
スペック表をにらみながら、不安ばかりが募っていった。
しかも、ネットの情報は正反対のことを言ってくる。
- 「10年落ちはもう寿命」
- 「今の車は20万kmでも走る」
- 「修復歴車は絶対NG」
- 「いや、直し方次第で全然アリ」
誰の言うことを信じればいいのか、さっぱりわからなかった。
調べるほどに、選べなくなっていく気がした。
安い買い物じゃないだけに不安が止まらなかった。
そもそも、自分に“見る目”なんてない。
だから、何を選んでも後悔する気がして、ずっと決めきれなかった。
そんな葛藤が巡っていたが、あるときふと思った。
「新車を買っても、運が悪ければ事故ることもある」
「中古車だってちゃんと選べば十分乗れるんじゃないか?」
起きてもいない問題に頭を悩ませている時間がもったいない。
今出来ることをひとつずつ進めてみよう。
たとえ失敗しても、それもきっと自分だけの“物語”になる。
この失敗は次に生かせる、生きたナレッジになるじゃないか。
自分が納得できるまで調べて、
必要なら誰かに相談して、
【最終的に「これでいい」と自分で決めること。】
それが、“怖さ”を“自信”に変える唯一の方法なんだと思った。
Scene 4|どんな車を選べばいいの?

【「軽がいいかな? コンパクトカーもありかも。いや、家族も乗るなら5人乗りの方が……」】
頭の中が、どんどん混乱していった。
気づけば「欲しい車」じゃなく「条件を満たす車」を探していた。
- 燃費がいい方がいい
- 荷物もそこそこ積めたら便利
- 高速でも疲れないのがいい
- でも、駐車しやすいサイズじゃないと困る
全部を叶える車なんて、存在しない。
でも、どれも捨てがたくて、なかなか決められない。
そして気づいた。
「“条件”じゃなく、“使い方”から考えればよかったんだ」
たとえば――
日常は近所への買い物がメイン。年に数回、家族で旅行にも行きたい。
それなら燃費も積載性もある程度必要で、でも小回りも利いてほしい。
…そんな使い方に“合っている車”を選ぶという視点が、抜けていた。
“正解の車種”は、雑誌にもネットにも書いてない。
【「自分の生活」に合う車を選ぶことが、正解なんだ。】
それからは、“条件の比較”じゃなく“暮らしのイメージ”で車を見られるようになった。
すると、急に道がひらけた気がした。
自分の生活に合う車のイメージを固め、インターネットを駆使して色んな車種を調べた。
そんな中で1台の軽自動車に惹かれた。
ダイハツ「ソニカ」――
セルシオの乗り心地を目指した軽自動車?
試しにセルシオのシートを軽自動車に入れてみた?
ダイハツさん、最高に面白いじゃないか!
俺はソニカに心を奪われた。
さっそくどんな車種か調べた。
軽ハッチバックのスペシャリティカー
スペシャリティカーってなんだ?
爽快ツアラー
ツアラーってなんだ?
疑問が沸くたびに調べた。
なるほど、つまりこういうことか。
- 軽ハッチバック
- 軽自動車らしからぬ豪華装備で最高のドライブフィールを提供
- 全グレードターボ仕様で、非力さを一切感じさせない
- 空力抵抗を抑えたボディは安定性を高める
- 室内空間は並みだが、シートはロングドライブに耐えられるほど上質
調べれば調べるほど、この車だけが俺の希望を全部叶えてくれる気がした。
なんだこれ、今の俺のためにある車種なのか?
本気でそう思った、そしてすぐに手を動かした。
【「ダイハツ ソニカ 50万円以下」】
たくさん出てくる。
それもそのはず。
この車は当時は不人気車だった。
あまりに不人気で3年足らずで終売になっている。
相場が安い車両なので、安いからと言って状態が悪いわけではなさそうだ。
全てが追い風のように感じる。
その日のうちに状態の良さそうな個体をいくつかピックアップし、
販売店に現車確認の予約を入れたのだった。
この出会い、絶対に逃したくなかった。
Scene 5|どこで買えばいい?販売店の選び方

「車って、どこで買えばいいの?」
みんなはこんな風に悩むらしい。
【中古車販売店、ディーラー、中古車サイト、個人売買……】
それぞれにメリット・デメリットがあるらしい。
俺の場合は先にソニカという1点狙いの車種がある。
【だから取り扱いしている販売店をインターネットで探し、
現車確認のために販売店に行くことにした。】
販売店の形態も様々だった。
中古車専門店、ディーラー系中古車販売店、ガソリンスタンドまであった。
それぞれの店舗を巡ってみた。
店舗によって対応はまちまち。
- 他の車種もおすすめですよとセールス熱心なお店。
- 横につきっきりで説明してくれるお店。
- 自由に見てくださいねと車両と鍵だけを用意してくれるお店。
どれも違った対応だが、それぞれの良さを感じた。
セールス熱心だと検討していない車種も候補として考えられる。
横についててくれるとすぐに質問できる。
自由に見られると、遠慮なく隅々まで確認できる。
今回はソニカ1点狙いだったので、純粋に車両の状態だけで判断した。
しかし、何より怖かったのが、「見えないコスト」だった。
車両本体は安く見えても、諸費用が上乗せされて最終的に倍近くになる――
そんな口コミを目にするたび、どんどん警戒心が強くなっていった。
【「ちゃんと“総額”で表示してくれる店がいい」】※1
「質問に誠実に答えてくれる人から買いたい」
そう思うようになった。
最終的に私が選んだのは、ガソリンスタンドが運営する中古車販売だった。
最初は「本当にここで決めていいのか」と戸惑いもあった。
でも、価格の理由、整備履歴、保証内容…
すべてを一つずつ丁寧に説明してくれるその姿に、不思議と心が落ち着いていった。
「この人なら、信じられるかも」
価格じゃなく、人で決めた――
そんな気がした。
※1.現在は総額表示が義務付けられています。ストーリー当時は義務化前のものです。
Scene 6|契約って…何を見て判断するの?

「これにします」
そう言ったとき、手のひらに汗をかいていた。
車の購入は、人生でそう何度もあることじゃない。
しかも中古車。
契約書を前にすると、「本当にこれでよかったのか?」と一気に不安が押し寄せた。
見積書には、見慣れない言葉が並ぶ。
登録代行費用、納車整備料、保証プラン、リサイクル預託金
「全部、必要なの?」
「省ける項目はある?」
「そもそも高くない?」
【でも、不安をそのまま伝えると、販売店の人は落ち着いて説明してくれた。】
「これはこういう費用で、こういう整備内容が含まれています」
「この保証はつけてもつけなくても構いません。任意です」
「総額はこれ以上はかかりません。ご安心ください」
「あ、ちゃんと向き合ってくれる人なんだ」
その瞬間、金額の大きさよりも、「安心して頼める」という感覚の方が勝った。
その後は、手続きの流れや必要書類の説明を受けた。
俺がやることはほとんど無いらしい。
しかし、これも良い経験と思い2つのことを自分でやろうと思った。
【ひとつは車庫証明書の準備、もうひとつは販売店での納車。】
それぞれ本来なら販売店が対応してくれる。
車庫証明書の手続きもしてくれるし、
納車も自宅まで陸送してくれるとのことだった。
これらを自分でやることで更に次の車に乗り換えるときの自信につなげたかった。
おまけに費用もちょっとだけ安くなった。
【そうだ、納車から有効になるように自動車保険も準備しておかなきゃ。】
契約に必要なのは、お金だけじゃない。
納得して決めるための“判断力”と“対話力”なんだと思った。
そう思いながら夕暮れの街並みを歩いて帰った。
帰宅してすぐに、やることをリストにまとめた。
――きっと、今日が“マイカー生活”のはじまりなんだ。
Scene 7|“ちょうどいい”が、一番いい

高望みはしない。でも、妥協もしたくない。
そんなわがままな気持ちを抱えながら、俺は探し続けた。
14年落ち、走行7万km弱。
ちょっと古いけど内装はキレイで、整備もされていて、走りも静かだった。
しかも、店員さんの対応も丁寧で誠実。
実は予算より遥かに安く、30万円以下で購入出来た。
「これだ」と思った。
スペックじゃない、人気でもない。
ただ、自分の中で“しっくりきた”1台だった。
それは、かつての自分が思い描いていた「理想の車」とは少し違ったかもしれない。
でも、それでよかった。
理想よりも、今の自分に“ちょうどいい”と感じた。それがすべてだった。
ついに迎えた納車の日。
店員さんは契約の時と変わらぬ笑顔で迎えてくれた。
「ソニカ、万全に仕上がってますよ。」
すぐ横にはピカピカに磨かれたソニカが待っていた。
この車、もう俺のものなんだな――
そう思った瞬間、喜びが込み上げてきた。
久々のマイカー。
これからこいつと、どこへ行こうか。
一番最初に誰を横に乗せようか。
ワクワクが止まらなかった。
そんな気持ちは、きっと店員さんにも伝わったのだろう。
「楽しみですね。この車、うちでずっとメンテナンスしてきた車なんです。」
「あなたのような人に引き継いでもらえて、この車もきっと喜んでますよ。」
さあ、最初のドライブは自宅への帰り道だ。
事故の無いよう、安全運転で帰ろう。
そう気を引き締め、ハンドルを握る。
振り返ると、店員さんが笑顔で手を振っていた。
――きっと、この日が、“お気楽カーライフ”のはじまりなんだ。
無理せず気持ちよく乗れる車。
それが、今の自分にとって一番「ちょうどいい」選択だった。
高級車でも、新車でもない。
でも、私はこの車に出会えて、本当に良かったと思っている。
まとめ|この7つの迷いが、あなたの物語になる
車を持つという決断は、スペックや価格の比較だけでは語りきれない、
ひとつの“人生の選択”かもしれません。
ここに書いた7つの迷いと気づきは、すべて私自身の実体験を基にしています。
でもきっと、どこかにあなた自身の姿も重なったのではないでしょうか。
一歩ずつ迷いながら、考えながら、それでも前に進んだ私のように。
あなたも、あなたの“お気楽カーライフ”を始めてみませんか?
🔗 ここから始める、あなたの一歩
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